子供の小学校入学で仕事を辞めようか迷っているけど、実際に退職した人の話が聞きたい
共働き家庭にとって、「子供が小学校に入学する」ことは、嬉しいことでもあり、悩ましいことでもあります。
保育園では延長保育があり、ある程度遅い時間まで子供を預かってくれますが、公的な学童保育では18時~19時に閉まってしまうことが多く、民間学童では遅くまで預かってくれたり学校と自宅間の送迎サービスがあったりしますが、費用がかなり高額になることがほとんどです。
私は、そんな「小1の壁」を乗り越えないことを決め、20年間働いた正社員の職を辞めました。
子供は0歳児から保育園に預けて働いていましたが、子供の小学校入学時には専業主婦になりました。
辞めると決めた理由、その後、良かったこと、後悔したことなどをご紹介します!
正直なところ、退職したことを後悔することもあります!そんな本音をお話していきます!!
退職前の状況
- 正社員 事務職で20年間勤務
- 通勤時間 朝80分、帰り60分(朝は電車遅延が多い路線)
- 出産・育休後、子供0歳児から保育園に預けて時短勤務(90分間の時短勤務)
- 仕事は忙しく、海外とのやりとりが多く、時差で残業になることも
- 時短勤務制度は小学校3年生の終わりまで利用可能
- 主人(別の会社に勤務)も協力してくれるものの、どうしても対応できない時もある
退職を決めた理由
退職を決めた理由は、子供のこと、自分のこと色々あります。
子供のこと
一番は、十分な睡眠時間、早寝・早起きの習慣、自宅学習の習慣など、子供らしい生活習慣を身に付けさせたい!と思ったからです。
保育園時代、私の残業で20時お迎えなんて時もありました。それから帰宅、夜ご飯、お風呂…、未就学児のうちから寝るのは23時になることも。
今の時代、23時に就寝する未就学児のお子さんは珍しくありませんし、ご家庭の事情でそうなってしまうこともあるでしょう。
でもやはり、私の理想は、「子供に十分な睡眠を取らせて、朝はスッキリ目覚めて、寝不足で授業中に眠くなることもなく元気に学校に通って欲しい!」 というものでした。
早寝・早起きや 自宅学習の習慣は、成長するにつれて難しくなってしまうので、小学校に入学するタイミングで良い生活習慣をしっかり身に付けさせたい! このタイミングを逃すと、どんどん難しくなってしまう!! 今しかない!!と思っていました。
生活習慣以外のところでは、下記のようなことがありました。
- 学童のお迎えがどうしても間に合わない可能性がある。
- 0歳児から保育園に預けて、ほとんど保育園任せだったので、小学校入学という大きなタイミングで子供に寄り添ってあげたい。
- 私の仕事を理由に、無理に学校に行かせるようなことはしたくない。「体調が悪かったら、遅刻していいよ、休んでいいよ」と言ってあげたい。
- 勤務していた会社の時短勤務制度は小学校3年生の終わりまで。4年生からはフルタイム勤務となり、子供ひとりだけで、私が帰宅する19時頃まで留守番させるのは心配。
- 子供が2年生になったら学童に入れず働けない可能性が高い地域。最長でも時短勤務できる3年生の終わりまでしか働けない。どうせあと数年で辞めることになるなら、小学1年生からしっかり子供に寄り添いたい!
自分のこと
- 年次が上がるにつれて仕事が大変に。若い人に指導するのは自分には向いていないかも
- 海外とのやり取りが多く、トラブルになると相手の時間に合わせるため残業必至。異動できたとしても、全社的に忙しい部署が多く、確実に定時で帰ることは難しい状況。
- 満員電車が苦手、通勤時間も長く苦痛
- 家の近くで、週3~4日くらいで働いてみたい (まずはお給料より ワークライフバランス優先)
子供のことでは、生活習慣や学童のこと、私自身のことでは、仕事が大変、満員電車が苦手、通勤時間が長く体力の自信がない、できれば家の近くで働きたい、という想いもあり、退職に向けて強く後押ししました。
退職するには主人の理解が必要なので、退職1年前には主人に相談、会社の上司には退職7か月前に相談しました。
当時、子供が高学年になる頃になったらまた働き出そう!何とかなる!!
と前向きに考えていました。
退職して良かったこと
前置きが長くなりましたが…。
小学校がはじまると、子供は親の心配をよそに、小学校が大好きで、毎日元気に登校してくれました。それでも退職して良かった、働いていたら大変だったな、というシーンがたくさんありました。
学校関連で助かったこと
- 入学早々に春の嵐で徒歩通学が大変な時も、学校まで一緒に付き添うことができた。
- 入学直後は、子供も疲れてぐったり。家でゆっくり休ませることができた。
- 朝、体調が心配な時は「ちょっと家で休んでから学校にいく?」と気軽に言えるようになった。(娘の学校では、遅刻や早退時は学校まで親の付き添いが必要でした)
- 子供の「今日学校で、こんなことがあったよ!」の話にじっくり付き合うことができた。
- 学級閉鎖やオンライン授業への切り替えも問題なく対応できた。
- 学校の宿題は親が〇×付けをするよう言われ、たし算100問などの宿題もゆっくり対応できた。
- 学校のタブレットは22時から朝6時の間は利用できず、働いていたら子供のタブレットでの学習状況を見る余裕がない。
- 夏休みなどの長期休暇中、普段できないことを時間をかけて色々取り組めた。(働いて、学童に通わせていたらお弁当作りが無理だったかも…)
などなど。
子供の生活習慣も、遅くとも21時半までには就寝、翌日6時半までには起床(9時間睡眠)、ゆっくり朝食を取り、好きな読書などをして、7時45分には自宅を出て学校へ向かう…という、私としては保育園時代よりは、だいぶ良い生活習慣が身についたと感じています。
親のイライラが減り、子供も落ち着いて過ごせることに
他にもたくさんありますが、私の場合、働いていたら子供にゆっくり寄り添ってあげることはできなかったと思います。親がイライラした顔をしていると、子供の心理面にも影響が出てしまったかもしれません。 私が穏やかに過ごすことで、子供も落ち着いて過ごせているのかな、と思っています。
もちろん、働いていても きちんと子供と向き合っているママさん、パパさんもたくさんいます。
私は要領が良いタイプではないので、仕事と子育ての両立は向いていなかったです。
子供にとっては生活習慣が改善したこと、私にとっては何があっても対処できる心と時間の余裕ができたことが最大のメリットです!!
早寝・早起きも、夏休み中は「たまには遅くまで起きているのもいいかな」と、「早く寝なさい!」の鬼にならずに、マイペースに過ごすこともあります。
退職して後悔すること
会社を退職してから2年半が過ぎましたが、もちろん退職を後悔することもあります。
お金のこと
私が退職を後悔するとき、その 99%は お金のことです。
私は ある程度計画的に「小1の壁で退職」に向けて、貯金をしていましたが、
収入がない(=手元のお金が増えない)と、貯金は あっという間に減っていきます!!
働いていなければ、自分の洋服や靴などを買う頻度はかなり減りますが、部屋着のプチプラ服でも まとまればそれなりの金額になりますし、予定外の通院や、最低限の化粧品 などなど、どんどんお金は減っていきます。
できるだけ食費の節約などにも努めなくてはなりませんが、今まで仕事が忙しいことを理由に、料理をあまりしてこなかった私にとって、節約料理はハードルが高く大変です。
特に夏休みなどの長期休暇では、旅行や遊びに行く回数、ホテルのグレードなど、働いた頃と同じようにはできません。
家族以外と話す機会がほとんど無い
気が付いたら、「今日、家族を見送ってから、誰とも話していないな…」という日が結構あります。
コロナ禍だったということもあり、友人や両親に会うことも控えていたので なおさらです。
もともと人見知りで、大人数でワイワイするのが苦手な私でも、ちょっとさみしい気持ちになりますので、おしゃべりが好きな方には辛い状況かもしれません。ネットでママ友トラブルなんかの記事を見ると、「誰とも話さないこの状況も悪くないのかな」、と思うようにしています。
絶対に退職を後悔する日が来る。そんな時の心構え。
退職前に、長い間いろいろ考えて、シュミレーションして、しっかり準備をして、納得して退職したとしても、絶対に退職を後悔する日が来ると思います。
私も、何度も「働いていたらなあ…」と後悔することがありました。
そんな時の心構えとして 決めていることがあります。
それは、絶対に「退職を子供のせいにしない」ということです。
会社へ退職理由を伝える際は「子供」が主語の方がスムーズに進むこともありますが、心の中で考える退職理由の主語は「私」であって、「子供」ではありません。
退職して子供に寄り添えるようになったからといって、子供は親の言う通りに成長してくれません。
「私が会社を辞めてまでサポートしているのに、なんでこんなに出来ないの!!」とイライラすることがないように、常に「会社を辞めたのは、私が辛かったから」と思うようにしています。
実際に退職を後悔するような時は、仕事で眠れないくらい大変だったことなどを思い出して、「もうあの仕事には絶対戻りたくない!」と思うようにしています。
私自身、もし、仕事に問題がなかったら すぐに退職を決断せず、できるところまで踏ん張って続けてみたかもな…と思います。案外、子供もすぐに小学校や学童に慣れて、小学生ママと会社員を両立できるかもしれません。自分自身に、決定的な退職理由が見つかるまでは、できる限り仕事を続けてみてもいいのかな、と思います。
ワーママが一番心配するPTA問題ですが、私が住む自治体では、PTA加入が任意となりました。小学校での親の役割もどんどん減っていますので、より仕事を続けやすい環境になっています。
こんなケースもありますので、退職は慎重に検討した方が良さそうです。
退職後、どうしている?
正社員事務職を退職後、専業主婦になりました。
子供が小学校に入学し、慣れない通学や勉強、新しいお友達のことなど、近くで見守ることができ、退職して良かったと思います。私の理想に近い生活習慣も身に付き、3年生になった今でも1日も学校を休むことなく、「学校が大好き」な子供に成長しました。
1年生の1学期から特に問題なく過ごし、夏休みはコロナ禍なりに気ままに楽しく過ごしたところで、やはり、少しでも収入があった方がいいな、と思い立ち、在宅での仕事を探し始めました。
その後、ご縁があって、在宅で「オンラインアシスタント」として働くようになりました。その後、別会社とも業務委託契約を結び、データ入力(リスト作成)業務や添削指導などWワークもしています。
正社員の頃のような収入には足元にも及びませんが、収入が 0円と、数万円では、心(とお財布)の余裕が全然違います。
在宅勤務で、子供に「おかえりなさい!」と言ってあげられることにも満足しています。
現在の私の仕事は勤務時間に融通が利くので、平日の放課後に出かけて、好きな本を買ってあげたり、たまにはパパ抜きで2人で外食(近所のフードコートメインですが)したり、楽しいです。